金沢のシンボルを表した、加賀百万石の銘菓
金沢城の天守閣を模した独特の三角形は金沢城と城下町の佇まいを彩る三つの用水をイメージして作られ、しっとりとした柔い焼き皮生地にあんを包んだ「金城巻」。明治21年創業の『越山甘清堂』さんの銘菓です。加賀百万石の栄華を誇る梅鉢紋の焼き印が押され、おみやげとしても支持される同店のロングセラー。
巻物と聞くと、細長いものと想像してしまいますが「金城巻」は三角形。ユニークな丸みを帯びた形に親しみを感じずにはいられません。和菓子は種類によって食べるのに適したシチュエーションがあって、おはぎのようにお重や大皿に並べてみんなで食べるようなものもあれば、お茶席や訪問先などで上品にクロモジを使っていただくものまで幅広いです。「金城巻」は後者のような気がします。どら焼きのようにおやつ代わりにパクつくようなものじゃないと。
ですが、ひとくち頬張るとどうでしょう、このなつかしい感じは。子どもの頃に母親が作ってくれたおむすびのようではありませんか。外の皮はふわふわで風味豊か、中の皮はしっとり、あんこはなめらかでほっこり。まるでホカホカご飯につつまれた鮭やコンブのおむすびのような喜びを感じます。ひとつ、ふたつ、もうひとつ。ああ、もっと食べたい。
越山甘清堂
本店:石川県金沢尾張町2-11-28 TEL:076-255-6610
営業時間:9:00〜17:30
定休日:水曜日(祝日は営業)
https://www.koshiyamakanseido.jp